STVの画稿を考察するシリーズ、これが最後になるだろうと思われます。
この画稿が描かれた目的は何なのか?何故あの機体が所持していたのか?
答えはきっとフロムソフトウェアにはあるのでしょうがそれについて考えていきます。
画稿データを所持していた謎の機体
画稿データを所持していた機体を覚えてますか?あまり気にしないでプレイしてると気づきませんがデータを持っていたのはたびたび現れたステルス機の所属不明機体の残骸です。
この所属不明機体ですが、オールマインドの所有物でゴーストと言うようです。
ミッション「ザイレム制御修正」にてオーバーシアーに所属不明機体の制御を奪われた時にオールマインドが名前を言ってます。
(正式にはIA-27:GHOSTであり、技研の開発した兵器のようです)
画稿データとあるのでスキャンして取り込んだものと思われますが、ちょっと画質が悪いというか遠い昔に撮影した映像みたいな感じなのはどういうことですかね。もっと良いスキャナーを使ってくださいオールマインドさん。
STVという人物はただの画家だったのか
STVは人が描くことに拘った最後のひとりとも言われ
その作品は一部の好事家に高値で取引されている。
(あと、覆面をしているようです)
というのがSTVの画稿の最初の一文です。
STVの作風はアイビスの火以前(およそ50年前)に活動していた画家の「STK」と非常に良く似ている。そしてSTKの遺稿には「その作風はAI画家たちに取り込まれ そして消えていった」という。
これが本当にSTV本人が描いたのか怪しいわけですね。
STVという人物自体は実在してるようで覆面であることやインタビューをしてるみたいです。
画稿(4)ではヴェスパー部隊にインタビューを申し込んでることも書かれてます。
それらの画稿データをゴーストが持っていたのは謎ではありますが。
そこでいくつか仮説を立てて考えてみます。
オールマインドの諜報員
STVがオールマインドの諜報員ではないかという説。STVに各勢力の情報収集をさせるために出向かせていたのではないか。映像を撮るのではなく絵を描かせることによって怪しまれないようにした可能性があります。
カメラでなんか撮影してたら敵対勢力の偵察だと思われる可能性は高いでしょう。逆に絵なら警戒心も薄れてただの変人みたいに思われるだけで済むかもしれません。
そもそも「画稿」てなんだ?絵とは違うのかと思って調べてみると
絵の下書き、印刷するための絵の原稿
というのが出てきます。
ラフ絵みたいなのものと考えていいのでしょうか。作中には画稿データだけで完成品みたいなのは出てきません。つまり完全に仕上がったSTVの絵は存在しないのかもしれない。
オールマインドに大まかな人物像をデータとして送るだけなら下書き状態で良かったのかもしれないです。
SKTの画稿(4)で描かれてるヴェスパー部隊かもしれない画稿について気になったのですが
「いい人もいる、フィーカを一杯もらった」という一文があります
おそらくフィーカはオキーフからもらったのでしょう。オキーフはオールマインドのスパイであるため、もしかしたらアーキバスの情報をここで受け取った可能性があります。
オキーフがこの時まだオールマインドを裏切ってなければありえそうな話しです。
それ以外にも画稿(5)での偶然にしては出来すぎた場面との遭遇、画稿(6)ではブランチの所在すら掴んでいる情報力、これらはオールマインドからの情報提供によるものではないかと思う所があります。
ただ、オールマインドに情報を送るだけならわざわざSTKの作風にする必要は無いと思います。
実は死んでなかったSTKがSTVとして活動している
STKはアイビスの火に巻き込まれて死亡したとされる
と、書かれてるだけで実際に死んだかどうかは不明というのが本当の所でしょう。
それでもアイビスの火から半世紀以上経っているので生き残っていたとしても年齢的にどうなっているのか。ただ、この年齢に関してはカーラという謎の技術によって半世紀も同じ姿を保ってる人物がいるわけです。
そう考えた時にSTKも謎の技術によってカーラと同じように生きていた可能性はあります。
STVの画稿(2)にてカーラだと思わしき人物を見た時に
「どこかで見たことあるような気がする」
と、実際に見たことがあるようなメモが書かれています。STVが過去にSTKの遺稿を描いた本人だとすればこのようなことを思う可能性はありますが、STKの絵を模範するために資料として以前に見たことがあるだけかもしれません。
過去に自分が描いた物だとしたら「どこかで見たことがある」といううろ覚え状態なのが気になる所。なんらかの方法で生きてきたことで記憶障害が起きているか、コーラルをキメていたのかもしれない。
可能性として、オールマインドがアイビスの火以前から存在していて、技研の情報(特にコーラルリリース)を得るためにその当時からSTKを諜報員として活動させていたとも考えられます。そして、カーラのように何らかの方法で生き残らせていた。
これだと作風がSTKに似ているのは、そもそも本人なのだから似ているのは当然になります。
ゴーストがそこらへんに残骸として転がってた理由
ゴーストは各所で破壊され残骸として放置されています。
画稿データだけでなくストーリーに関わる重要な情報ログを持っているゴーストもいますが、それらは何者かによって暗号化を解除された状態で見つかります。
オールマインドがゴーストを使って情報収集をしていたことまでは分かりますが、誰が破壊したのかは不明です。暗号化を解除した人も不明です。
そもそもステルス機なのに結構な頻度でバレて破壊されてるのってどうなのよ。
さらに重要情報まで抜き取られてる。
スキャンをすると発見できるので絶対バレないというわけでもありませんが・・・
それ以外にも肉眼で確認できる可能性が高いようです。
ミッション「BAWS第2工廠」のBAWS製ACの残骸から取得できるログ映像記録:BAWS第2工廠にはモニター欺瞞形式のジャミングを受けたのだろうかという記述があります。
BAWS第2工廠でのゴーストとの戦闘時にウォルターが「MDD方式」と言ってましたが、
モニター欺瞞方式を英訳にするとMonitor Display Deception(MDD)となるそうです。
どういうものかと言うと、機体のモニター画面をジャミングして誤魔化すだけで完全に隠れられてるわけではないようです。
とは言え、戦闘能力は結構高いので兵器同士での戦闘なら有利に働くことになるでしょう。
武装に関してもBAWS製ACをステルス状態からの一撃で破壊したと見えるので、情報収集するためのステルス機能ではなく、狙撃、強襲、撹乱するためのステルス機能なのではないだろうか。
というのを考えたら実はそんなに隠密行動に優れた機体ではないのかもしれない。
そんなので情報収集するからあちこちで破壊されて機密情報まで抜かれてしまうんですよ。
惑星封鎖機構の画稿が無い理由
封鎖機構の画稿だけ無いのは不自然だと思ったんですけど、これもオールマインドと関連付けた時にもしかしたらという可能性が一つあります。
その理由として封鎖機構の情報はハッキングできるので必要なかったということです。
オールマインドは封鎖機構の戦力や行動をある程度把握していた場面があります。
1・ウォッチポイント・デルタでのスッラの武装
スッラの武装が対バルテウス特化ではないかという話題になっていました。
特にパルスガンはバルテウスの防壁を突破するのに有効な武装ですが、発売当初のプレイヤーからしたら「これ一体何に使うものなんだ」と思ってた人は多かったでしょう。
スッラのACパーツにはいくつかオールマインド製ACパーツが使われてることから、スッラはオールマインドの協力者である可能性が高いわけです。
ミッション「地中探査-深度2」以降のイグアスのACパーツも一部オールマインド製に変わっており、オキーフのACにもオールマインドのACパーツが使われています。
なんと六文銭のACにもオールマインド製ACパーツが使われてますが、この人も協力者だったのかどうかは謎です。オールマインドの手先としてルビコンに潜入するも失敗して解放戦線に救助された可能性も無くはないでしょうけど・・・
2・ミッション「強制監査妨害」での封鎖機構の動き
BAWS第2工廠が封鎖機構に制圧されたのはともかくとして、道中での台詞や特務機体3機の撃破後に、この後の封鎖機構の動きを知っているかのようなことを言います。
封鎖機構はAIによって統制されていて、AIの指示により行動が決定されているようなのでハッキングならオールマインドの得意分野ですよね?
ただ、封鎖機構を完全に掌握できていたのかは分かりません。
上のミッションでは想定外みたいなことも言ってますし。
作中ではアーキバスが封鎖機構の兵器を鹵獲して大幅に戦力を増強しました。オールマインドの計画にはアーキバスの勝利が必要だったのでそうなるよう封鎖機構の動きを誘導していたのだとしたら、それはもう掌握しているのと変わらない気がします。
それともアーキバスが封鎖機構の戦力を手に入れたのは偶然なんてことは無いですよね?
アーキバスにはバスキュラープラントを建造してもらわないといけないので、オールマインドの計画には最終的に封鎖機構は邪魔になります。
STVとは何者だったのか まとめ
オールマインドと関わりを持った人物であるというのが僕の考察です。
本当にただの絵描きやジャーナリストで、それをオールマインドが盗んでたというにはあまりにもかっこ悪すぎでしょう。(意外とポンコツなので無くはなさそうですが)
設定が大好きなフロムにはちゃんとした答えがあるのかもしれませんが、考察するのも楽しみの一つでもあります。もしかしたらまだ見つかってない設定や情報があるのかもしれませんがいずれ分かる日は来るのだろうか。
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